風営法は、正式には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」といって、風俗営業などが風俗環境と少年の健全育成に悪影響を及ぼさないようにするためのルールを定めたものです。
風営法違反でよく問題となるのは、規制対象となる風俗営業を無許可で行っていた場合です。令和7年6月28日施行の改正で罰則が強化され、5年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金または拘禁刑と罰金の併科が法定刑となっています(風営法第49条1号)。法人の業務に関して違反が行われた場合には、行為者のほか、法人にも3億円以下の罰金が科されることがあります(同法57条第1項1号)。
また、風俗営業の営業所で20歳未満の者に酒類またはタバコを提供した場合や18歳未満の者に接客させた場合、または午後10時から翌日午前6時までの間に18歳未満の者を接客させた場合は、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金又は拘禁刑と罰金の併科が定められています(同法第51条)。客引き行為やそのために道路その他の公共の場所で立ちふさがったり、つきまとったりする行為は6月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金または拘禁刑と罰金の併科が定められています(同法第53条)。
令和7年の改正では、ホストクラブなどの接待飲食営業について、料金に関する虚偽説明や、客の恋愛感情等につけ込んで困惑させ、飲食等をさせる行為などが営業上の遵守事項として禁止されました(同法第18条の3)。客に注文や料金の支払等をさせる目的で威迫して困惑させる行為や、威迫または誘惑により、支払等のための売春、性風俗店での勤務、AV出演等を要求する行為には、6月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または拘禁刑と罰金の併科が定められています(同法第53条2号)。また、ソープランドやデリバリーヘルスなどの営業者が、性的サービスに従事する者の紹介の対価を支払う、いわゆる「スカウトバック」も禁止され、刑事罰の対象となりました(同法第53条7号)。
これらは、風営法の規制の一部に過ぎません。風営法には様々なルールがあるため、規制の存在自体を把握しておらず、知らぬ間に風営法違反の状態になってしまっていたということは少なくありません。
また、風営法違反事件は、組織的な犯行としての一面もあり、事件関係者が多数にのぼることも特徴として挙げられます。